2022年4月4日月曜日

mildom 2022年4月から事業規模縮小

既にミルダムで配信している大手チャンネルがTwitchやYoutubeに4月から移動してます。
市場では色んな憶測が飛び交っています。
配信ビジネスに20年以上携わってきた筆者の考えをまとめておきます。


ミルダム年表

2019年8月にサービス開始

サービス開始直後から
 ・OPENRECから大手配信者引き抜き
 ・Youtuberのライブ配信を誘致。Youtubeは動画投稿のみで配信はmildomという人が増える
 ・Twitchから中小配信者を引き抜き。Twitchはプラットフォームが強く大手は引き抜けなかった
こんな感じでストリーマーを他サイトから引き抜きして視聴者を増やしていった。

2020年3月13日 Cygamesのゲーム配信禁止。発売直後のグラブルバーサス(格ゲー)、シャドバ、デレステなど。
OPENRECが育てたストリーマーを露骨に引き抜きまくって関係悪化。格ゲーやシャドバプロや大手ストリーマーは引き抜かれたが、配信できない状態になる。

2020年8月3日 任天堂のゲーム配信を禁止。これによりSwitchのリングフィット、Pokémon、スマブラなど引き抜いた配信者の難民がまた大量に。
任天堂は子供向けゲーム会社のため投げ銭など収益化に厳しい。
とくに新しいタイトルや子供向けタイトルは他サイトでも収益化が禁止されるている。
それをミルダムは無視し続けた、配信者の自己責任としたため関係が悪化した。

これは後で補足するが、ミルダムのビジネスモデルが投げ銭の中間マージンだったため、両者の歩み寄る余地が無かった。

そして2021年の夏頃から順に年間契約が切れた配信者からミルダムを去り、
2020年3月の年度末締めの企業とも契約継続できずに、多くの配信者がmildomを去った

問題はmildomの投げ銭主体のビジネスモデル

ミルダムはサービス開始直後から破格の条件でストリーマーを引き抜き続けました。
多くの人がどうやって収益をあげるか疑問を持っていました。

これにはカラクリがり、ミルダムの運営は中国の大手ゲーム企業群のテンセントグループです。

テンセントは DouYu (闘魚)というメガ配信サイトを運営しています。そのビジネスモデルが広告無し、投げ銭主体というもの。それを輸入したのがミルダムです。

ただ、かつての経済大国日本ですが、今は中国に大きく及びません。
それに投げ銭って文化が日本は他国に遅れています。
それは配信が長くビジネスではなく趣味としてあつかわれてきたからです。ニコ生>Youtubeに変わってもその状況は変わらなかった。

ここ2、3年でTwitchの大手ストリーマー 釈迦・Stylishnoob・K4senなどが台頭してきましたが、中国は日本より5年は先にいっていて、配信者がビジネスとして成り立つようになって10年以上経っています。

日本のネット配信の視聴者が貧乏だった
投げ銭が好まれない

こういった背景があります。

もう1つが当初より視聴者を集められなかったこと。
今の配信の主役は ① TwitchのFPS勢、② ユーチューブのVtuber です。
これらをミルダムは引き抜けていません。日本国内でトップを取るつもりだったともうバラマキ戦術が失敗してます。

代わりに大手Youtuber ヒカキンなどのライブ配信を契約とってますが、
彼らはあくまで動画投稿がメイン。毎日決まった時間に10時間以上配信してくれるストリーマーじゃないです。
結果、ミルダムはいつ見ても面白い配信者が不在のプラットフォームになってます

これが広告ビジネスなしで投げ銭ビジネスモデルのmildomが失敗した原因3つです。

視聴者不足 ・投げ銭文化 ・貧乏視聴者

これからストリーマーを目指す人が、配信サイトを選ぶ際に読んでもらえたら嬉しいです。
ちなみにこれと似たようなことばOPENREC立ち上げでも起こってます。
歴史は繰り返されるので、こういった引き抜きや配信サイト変更はこれからも起こりうることです。

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